第9話 夜会話
第9話夜会話 |
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ミレット:ほんと一難去ってまた一難なのね。せっかくアスナージを取り戻せたのに災いの剣が目覚めるなんて。これから、グライベルはどうなっちゃうのかな・・・ ロスト:どうなるかは俺たちがどう動くか次第だろう ミレット:うん、そうだよね。とまどう暇があったら打開策を考えなくちゃダメだよね!でも、あんなに大きい上に空の上を飛んでるなんて・・・。ううーん、どう考えても卑怯だわ。手も足も出そうにないよ ロスト:策そのものは、あると思う・・・。俺たちの頭の中にはないというだけで ミレット:ええーっ!それじゃあ、ないのと同じじゃない! ロスト:自分にない知恵は他人から借りればいい。今頃、城ではシルバッハを中心に対策案が縛られている頃だろう ミレット:えっ、それって・・・。私たちここでぼーっとしてていいの? ロスト:どうせ、取るべき手段は限られているんだ・・・無理と無茶を押し通す実行役を任されるってわかっているなら休息は、とれる時にとっておいた方が懸命だろう ミレット:なんだか、ロストってこういうのに慣れているって感じね。こんな時でも堂々としていられるなんて、ちょっとうらやましいな ロスト:こんな時に、オロオロしていたら格好悪いだろ・・・ ミレット:そうなのかな?普通の人なら、やっぱり不安だしオロオロしちゃうと思うよ ロスト:ああ、そうだろうな・・・。ミレット、お前も不安か? ミレット:うん・・・でも、ロストはもうダメだなんて思っていないでしょ?ロストがまだ、打つ手はあるって顔をしている間は大丈夫だって気がするから怖いけどそんなに不安にならずにいられるの ロスト:そうか・・・ ミレット:ロストは・・・怖いって思ってる? ロスト:そうだな、怖いよ・・・怖くてたまらないから思いつく限りの最善を尽くす。出来る限りを尽くして、それでもダメなら・・・ ミレット:ダメなら? ロスト:その先のことはもう・・・考えたくもない ミレット:大丈夫だよ!だってこんなに頑張っているんだもの。何もかもダメで、後は運を天に任せるしかなくなってしまってもきっと、これだけ一生懸命なら七輝の加護が守ってくれるはずだわ ロスト:違うな、ミレット。厳しい状況の時こそ、幸運という不確定要素は期待すべきではない・・・最後まで、生き抜こうと抗った者だけが生き残る道を見つけられるんだ ミレット:ロストは祈りはいらないの・・・? ロスト:祈る暇があったら生き残る道を探せ。祈るなら、自分ではない誰かの幸運のために祈れ・・・そして、生き延びて愛しき者との再会を果たせた時、俺は七輝に感謝の祈りを捧げよう ミレット:わかったわ!それじゃ、ロストが無事でいられるようにって祈ればいいのね? ロスト:祈るなら、俺一人じゃなくて他のみんなの無事も祈ってくれ。俺も、お前とみんなが無事であるよう祈る。それが俺にとっての一番の幸せだろうからな・・・ ミレット:ええ・・・地上のあまねくすべての命へ七輝の祝福がありますように・・・。どうか、すべての人々の幸せが災いの剣に奪われませんように・・・そして、多くの人々が私と同じ祈りを胸にいだきますように・・・・・・。・・・・・・。 人々の幸せを願う祈りの輪が広がるなら・・・ |